Column

2024.08.05

緑のSTEICO STORY -木材で気候危機から脱却する-

「世界の温室効果ガス排出量の40%以上の原因が建築部門となっています。これを改善することは可能でしょうか?」と、気候研究者のハンス・ヨアヒム・シェルンフーバー教授は自問し、こう答えました。「これらの排出を大幅に回避することができます。大気中から二酸化炭素(CO2) の排出を抑えるための建築も可能です。私たちが再び木材で都市を建設すれば、それは可能です。」

シェルンフーバー教授は建築における根本的な変化を提唱し、人類に対し「木材で気候危機から脱却する道を築く」よう呼びかけています。なぜなら木材は、セメント・鉄鋼・レンガのように、製造過程において大量の CO 2を排出せず、むしろ大量のCO 2と結合するからです。伐採された木材が建材や断熱材として使用された場合、CO 2 は長期間結合したままとなります。木造建物は大型のCO 2貯蔵施設です。

シェルンフーバー教授は、連邦環境庁 (UBA) 長官のダーク・メスナー教授、アネット・ヒレブラント教授、ドイツ建築家協会 (BDA) 、ドイツ持続可能な建築協会 (DGNB)及び、その他 20 名の著名人とともに、「Bauhaus of the Earth/地球のバウハウス」の取り組みを2021年4月21日の連邦記者会見で一般に発表しました。

20 世紀の有名なバウハウス運動に基づいた「地球のバウハウス」は、改革への総合的なアプローチを表しています。建築環境の新しいビジョンを生み出すために、広範な社会的議論を始めたいと考えているのです。「廃棄物(つまり、CO 2という意味)は設計上の欠陥です。」とヒレブラント氏は強調しました。

STEICO社 はこの取り組みを歓迎し、お客様の目標を達成するための重要な構成要素を提供しています。STEICO社 の一貫生産体制により、収穫された原木から製造される全ての繊維はリサイクルすることができます。これは気候保護にとって非常に重要な事で、木材に蓄えられた CO 2を今後数十年、数百年にわたって貯蔵できる唯一の方法だからです。

木繊維断熱材には、63~416 kg/m 3の大量の CO 2を貯蔵することが可能です。また、十分に断熱された建築外皮では断熱材の体積比率が 90 パーセント※を超えるため、これはかなりの量になります。そのため、木質繊維断熱材はエネルギー関連の近代化にも使用されるべきです。しかし、木造建築物に大量のCO 2を貯蔵することは、持続可能な林業と組み合わせてのみ意味をなします。伐採された木の代わりに新しい木が植林され、成長するにつれて大気からCO 2を吸収し木材に結合します。したがって、STEICO社 は、PEFC森林認証 または FSC 認証を受けた持続可能な林業から得られる木材のみを使用して製造・加工しています。

※ドイツ建築データを使用しています。
詳細情報: www.bauhausdererde.org

引用 STEICO社ホームページニュースより