Reason

Why STEICO

現在の⽇本の断熱材シェアは、その多くが無機系断熱材です。対して、エコロジー建築の先進国であるドイツでは、半数近くがウレタン系断熱材であり、注⽬すべきは自然由来の再生可能断熱材(⽊繊維‧セルロースファイバー等)のシェア拡⼤です。脱炭素化‧エンボディ‧ド‧カーボンの観点から持続可能的な資源かつより夏も冬も快適に暮らすことができる選択が進んでいるのです。

断熱性が高いことは当然のことながら、夏も冬も最低限のエネルギーで暮らすことができるような性質を持っていることが重要視されています。

エンボディドカーボンの観点からも、原材料の調達‧製造‧使⽤‧廃棄のどの段階においてもCO2排出を低減させることが求められ始めています。

天災や⽕事などの⼈災以外に、住宅が劣化することで住み続けられなくなることはあってはいけません。何世帯にも渡り⻑く住み続けられる耐久性は重要です。

建物の取り壊しなどで廃材となった際にも、⼈や環境に悪影響を与えず土に還り、リサイクルで再利用が可能なことは建築の省資源化に貢献します。

未来の建築として求められ始めているこれら要素を満たしているのが⽊材です。建築の分野において、⽊材の可能性は世界各国で⾒直され、その利⽤が促進され始めています。⽇本においても構造材として⻑年利⽤されてきましたが、⾮住宅の分野を中⼼に今まで少なかった⽊造化が推し進められています。

日本の断熱材のシェアを見ると、人・社会・建築のどの分野においても持続可能的な素材が利用され始めているとはまだまだ言えない状況です。エコロジー先進国ドイツなど欧州での取り組み同様に、日本のこれからの断熱市場において木繊維断熱材は新たな市場を生み出すことは間違いないと言えるでしょう。

Make Use Of Trees

100年後の未来につながる建築のために“今”気づいてほしいこと

本質的なエコハウスとは、ここまでに述べたような建物だけでなく、地球環境のことまでを考慮して建てられた建築なのではないでしょうか。世界のエコロジー先進国で進むエコハウスという考え方は、建物の性能だけでなく素材の製造から廃棄までの環境負荷の考慮・環境に対する建築方法の考慮・流通におけるCO2排出への考慮・建物の解体時の廃棄物の考慮をするなど多岐にわたる分野で考えて、持続可能的な建築を実現させています。日本の住宅は、多くの分野において先進国に比べて大きな遅れを取っています。私たちが進むべき道を“今”立ち止まって考えることが必要なのではないでしょうか。

Future

Future 01

今、地球はCO2排出や気候変動について⼤きな問題を抱えています。その解決に住宅業界の変化は⽋かすことができません。建材の製造過程、家が取り壊された際の廃棄の両⽅において環境に配慮しているものを使うかどうかは、私たちにしかできない選択です。その中でも建物で多くの⾯積を占める断熱材にどんな素材を使うのか?断熱材の選択は、住む⼈の健康や地球環境に⼤きく影響を与える⼤切なことです。

木材など自然素材を原材料としたSTEICO製品のように、製造から廃棄どの段階においても人と環境に配慮された断熱材・より効率的に自然エネルギーを活用できる断熱材を選択することは、住まい手が健康に長く暮らせる未来と、健康な地球環境を残していく未来につながる大きな一歩になります。

SDGsや環境政策などが多く知られるようになってから、買い⼿(住み⼿)の物を選ぶ基準も少しずつ変わってきています。⻑く使えるものを購入し⼿⼊れをして使うというロングライフ思考や、資源を無駄遣いしない必要最低限にする「ミニマル思考」が広がる中で、建材や断熱材の選択もこれからは例外ではありません。

⽊繊維断熱材の原材料である⽊材は、成⻑過程の光合成で⽊材内に空気中の⼆酸化炭素を吸収し固定化されせ続けています。⼆酸化炭素を吸収して、炭素から細胞を形成し、酸素を空気中に排出するのです。これほどまでに現在のCO 排出の問題に対して直接的なアプローチが可能な素材はありません。

Future 02

35坪の家で充填・付加断熱をSTEICO製品で施工したと想定した際に、1棟で貯蔵できるCO2は約6,918kgCO2/㎥にもなります。これは約490本の杉が一年間で吸収するCO2量相当に値します。それだけの二酸化炭素を貯蔵することは気候変動に対して効果的な改善アプローチだと言えます。

※35坪200㎡で壁100mm/屋根90㎡充填 付加断熱200㎡60mm/屋根付加断熱90㎡60mmを想定

STEICO社は、自然かつ再生可能な原材料である木材から、高効率の断熱材を製造しています。実際に計算上、2021年に生産されたSTEICO製品は、合計95万トンの空気中のCO2を貯蔵したことになります。STEICO製品は、建物を長期的に大きなCO2貯蔵庫に変える画期的な断熱材です。

グラフは、STEICO社の製品製造に関するCO2貯留量と製造エネルギーによるCO2排出量(2022年度/単位:百万t)です。生産時に排出されたCO2の約3倍のCO2を木製製品で貯蔵することで環境負荷を最低限に抑えています。

STEICO社が木製品製造に関して利用するエネルギー源は、バイオマスと木質ペレットによるもので66%(2022年)を占めています。木材を余すことなく利用してよりエコロジカルかつ持続可能的な製造を続けています。

STEICO社では、資材の調達・製造・輸送過程において排出される廃棄物の78%(2022年)をリサイクルし、廃棄物管理を徹底しています。少ない資源で製品しながらリサイクル可能なものはリサイクルすることで持続可能な社会の構築に大きく貢献しています。

エコロジカルな取り組みが企業に求められる制度が多い欧州においても、シュタイコ社の「サスティナブルレポート」は先進的、かつ常に進化し続けています。シュタイコ社のあらゆる活動において、環境・経済・社会的な側面から持続可能な社会の実現に向けて行われる独自のサスティナブルな取り組みは、世界各国から評価を受けています。

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